ニューヨーク証券取引所上場のKKR & Co. Inc.が、シンガポールを拠点とするST Telemedia Global Data Centres (STT GDC) を50億米ドル相当で買収する交渉を行っていると、関係者の話として報じられています。コールバーグ・クラビス・ロバーツ & Co.としても知られるKKRは、世界最大のオルタナティブ資産運用会社の一つであり、STT GDCはアジア最大のデータセンター運営会社の一つです。
関係者によると、両当事者は数週間以内に合意に達する可能性があり、交渉は最終段階にあるものの、遅延または中止される可能性もあるとのことです。KKRとSTT GDCはコメントを控えています。KKRはすでにSTT GDCの14.1%の株式を保有しています。ブルームバーグによると、この取引が成功すれば、KKRにとって今年最大の取引の一つとなるでしょう。KKRとシンガポール・テレコミュニケーションズLtdのコンソーシアムは昨年、競争入札を経てSTT GDCの少数株式を取得するために17億5000万シンガポールドルを投資しました。
STT GDCは、インド、韓国、日本、マレーシアを含む20の主要市場で100以上のデータセンターを保有しており、英国、イタリア、ドイツにも拠点を置いています。そのサービスは、コロケーションから接続性まで多岐にわたり、その成長はデジタルインフラに対する需要の急増を裏付けています。
報道によると、KKRは2030年までに1兆米ドルの資産を達成することを目指しています。今年だけでも、ポストトレードサービス会社のOSTTRAを30億米ドル以上で、Karo Healthcareを負債を含めて25億ユーロ以上で、ロンドン証券取引所上場の精密試験機器・ソフトウェアメーカーであるSpectris Plcを約41億ポンドで買収しています。